弟弐が亡くなって、親戚総出で、慌てて離れに実家の荷物を移していて・・・旧十六日も終わったことだし、やっと今日、あたしの方で荷物を整理した。

弟弐が、小学校のころに使っていたメロディオンとか、書道用具の鞄。

高校の修学旅行の、記念文集・・・それに挟まっていた、おそらくお土産で買った・・・現地の名所が印刷された、未使用のテレフォンカード。

本当にピカ一の腕だったけど、飽きてから何年もホコリを積もらせている、初代ファミコン(本体!)とか、彼に貰ったスーファミ、と、それらのゲームソフトの山、とか。

あたしが貸した(はず)CDの、肝心の中身(CD)がないままのケースとブックレットだけ・・・とか。

そんで、ハハに言われるままにあたしが買ってきたものの、結局(ケチくさいハハの、な・ん・で・も・段ボール箱にしまいこむ奇癖のせいで)封すら開けられぬまま、袖も通してもらえなかった、おびただしい服や下着の数々。

そして・・・あたしが前の会社を辞めた直後に、やっとこさ(会社に勤めてるときには不可能だった)旅行に出かけた時、弟弐へのお土産として買ってきてあげた、デイパック。

またいつもの「しまっちゃう」ハハの手によって、使われなかったままか・・・と思っていたけど、よく見ると、そのハハの字で「弟弐」とマジックで名前が記されてあった。

と、いうことは・・・それほど長い間使われたわけではなかったけども。

弟弐が、確かにある期間、このデイパックを使ってくれてた、ってこと。
仕事に行く時に、このデイパックを背負って、出かけていたことがあった、って証拠なのだ。

ちょっとだけ、救われた気がした。

今思えば、棺の中に入れてあげればよかったかな、とか・・・でも、家の中の荷物を、すべていったんこの離れに移してしまってたことだし、みんな気が動転してるから、会社に行くときに使っていたカバンを入れてあげれば良かったかな、なんて、考えが及ばなかったのよ。
それに、ハハも急にあんたの使っていたモノがなくなっていくのを嫌がるはずだから・・・だから、あんたが参加してたイベント(しかも、ハハはあんたが外に出かけるのを嫌がっていたね;)の時に来ていたユニフォームとか、よく着ていた記念Tシャツなんかを、入れるだけにしたわけさ・・・。

ごめんね。

あんたが1度も、着るドコロか(しまいこむハハのせいで)目にすることもなかったであろう、買ってきたときの値札もついたままの、このパジャマとか、Tシャツとか・・・このトランクスなんかも。
全部、ネェネェが使うね。
いい・・・?


彼にも手伝ってもらって、荷物やら弟弐やらの遺品整理をしたから、助かった。
あたし一人でやると・・・きっと、いつまでも前に進まなかっただろう。
ありがとうね。>彼へ

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